ミスティーク

2024年01月20日 18:50
カテゴリ: 在り方


「2ヶ月前にも一度いらっしゃいましたよね?」

以前、ハサミの研磨をお願いしに浅草を訪れたときのことです。
その時が訪問3回目。

特にお得意様でもなかった自分。

店側のひととも深い関係性もなく、
カルテを見ながら淡々と受付を済ませ、
仕上がりに時間を要するため一旦お店を離れました。

「覚えていないか…」

先ほど3回目と書きましたが、実は4回目。

前回訪れたときは、お店が混みあっていたため、
仕上がりに時間がかかるということで諦めた経緯がありました。

その時は時間にして4〜5分のやり取り。

当然、先方もたくさんの顧客をかかえています。

その中の一人にすぎない自分とのやり取りなど、覚えていなくても当然です。

街をプラプラしながら仕上がりの時間にお店に向かいました。

お会計の時、もう一人いた店員さんが、

「2ヶ月前にも一度いらっしゃいましたよね?」

と声をかけてくださいました。

「えっ!?」

びっくりした自分に、店員さんは続けます。

「その時店が混んでいて、お客様がご来店されたのがお昼過ぎで、確か仕上がりが4時以降で…」
事細かく覚えてくださっていました。

2ヶ月も前のあの短時間で、しかもその店員さんはその時が初めてだったにもかかわらずです。

心をもっていかれてしまいました!

覚えていただけるというのは本当に嬉しいものですよね。

一人一人が特別で、「私はあなたをちゃんと覚えていますよ」という意思が伝わり、ぐっと関係性が縮まる。

こちらもまたお願いしようと思うものです。

私もお客様と関わる以上、
スタイルや時期、どんな状態か、何を好み、
その時何を話したかなど、お客様に関わる情報を、なるべくカルテに書き記すようにしています。

しかし、正直忘れてしまうことがあります。

もしかしたらその店員さんも、メモ帳のようなものに書き記していたのかもしれません。

私自身、緊張しいですし、コミュニケーションが得意なで方ではなく、お客様にだいぶ助けていただいています。

しかし、プロとしてこちらから相手に関心を持ち、相手を知るという、人との関わり方について、何より大事なことです。

長年お付き合いのある方だけではなく、
ご新規や代わりを務める場合でも、
相手に関心を持ち、相手の立場で心を通わせることの重要性について、改めて氣づかされました。

日日是好日。

今日もご一読くださり、有難うございました。

記事一覧を見る